求人数が多くても納得できるものは少ない
看護師は人手不足の状態なので、2交代制も3交代制も求人は豊富にあります。しかし、すべての求人が魅力的だとはいえない状況です。「転職先に困らないなら一度転職してみて、合わなければまた転職すればいい」と考えることもできますが、看護師としてのキャリアアップとライフスタイルに合わせた働き方を本気で考えるなら、転職先の絞り込みに力を入れる必要があります。
看護師転職によくある失敗パターン
人手不足の病院で働いている看護師は、毎日の業務と家庭の仕事だけですでに手一杯です。残業や夜勤が多く、転職活動をする時間もなかなか取れません。病院がわざと人員を減らしているわけではないことを理解しつつも、状況が変わらなければ「もう辞めたい」という気持ちが募り抑えきれなくなるかもしれません。しかし、時間がないため転職活動に割く時間も確保できません。人手不足の中で有給休暇など取れるわけもなく、「転職できるならもうどこでもいい」という気持ちになるまで我慢しているため、たまたま見つけて良さそうに思えた病院をよく調査することなく選んでしまいがちです。今いる環境に大きな不満があると、他の環境ならどこも良く見えてしまうからです。また、「看護師仲間に誘われたから」という理由で転職する人もいますが、自分も同じだとは限りません。もしかしたら働きにくいと感じてしまうかもしれないのです。
このように、中身の薄い転職活動をしてしまうと、転職してもまた別の悩みや前と同じ悩みを抱えるだけのループにはまってしまいます。忙しくて転職活動をする時間がないからといって中途半端に行動するのは間違いです。看護師転職に詳しい転職エージェントなどを利用するといいでしょう。
「有名病院」や「大病院」に注意
「有名な大病院なら安心」と転職を決めて失敗するケースも少なくありません。有名な大病院の一員になれることに一時的に満足したとしても、環境が合わなければ後悔するだけです。名のある病院ゆえに教育体制が厳しく、プライベートの時間を確保するはずがむしろ減ってしまった、という看護師もいます。大切なのは病院の知名度や規模ではなく、どのような病院なのかを考慮することです。
「好条件すぎる」も注意
「せっかく転職するなら収入アップも狙いたい」と考えるのは自然なことです。しかし、条件があまりにも良さそうに見える求人は注意が必要です。いざ入職してみると、お金儲け最優先で医療体制は悪く、患者にも看護師にも優しくないブラックな病院だったというケースがあります。
「子育てのしやすさ」にこだわりすぎない
子育て中は、何をするにも子ども中心の生活になってしまいがちです。職場選びも子育てがしやすいかどうかをどうしても優先させたくなるかもしれません。しかし、子育てのしやすさに限定すると、必要以上に転職先が絞られてしまいます。子どもが成長した後もその病院で働く魅力があるかどうか、冷静に考えてみることはとても重要です。
