負担が軽いのは?
長く仕事を続けていきたい看護師にとって、2交代制と3交代制のどちらを選択するかは重要なポイントです。では、看護師にとってどちらの勤務体制の負担が軽いのか、夜勤の拘束時間の違いや残業時間の違い、身体的負担の違いなどから考えてみましょう。
2交代制と3交代制の違い
2交代制の日勤は8時間勤務で、残りを夜勤とすることが多いのに対し、3交代制は1日を日勤と準夜勤、深夜勤の3等分にすることが多いようです。時間帯は病院によって異なりますが、3交代制の例として日勤は8:00、準夜勤は16:00、深夜勤は0:00ごろからそれぞれ8時間勤務するのが基本です。1回の勤務時間が短い3交代制を採用しているのは、規模の大きな総合病院や夜間救急外来がある病院などで、2交代制は個人病院などの比較的規模の小さな病院で採用されています。
夜勤の拘束時間の違い
2交代制と3交代制で夜勤の拘束時間が長いのは2交代制です。平均的な拘束時間が16.2時間、実働時間は13.9時間、休憩時間は1.3時間、仮眠時間は0.9時間です。2交代制は1回の勤務時間としては長いことから、休憩時間の他に仮眠時間も与えられています。3交代制の平均的な拘束時間は8.7時間で、実働時間は7.7時間、うち休憩時間は1時間です。勤務時間が短いので、3交代制には仮眠時間がありません。
残業時間の違い
日勤の残業時間の平均は、2交代制も3交代制も同じ53分です。夜勤の残業時間については、2交代制が33分、3交代制の準夜勤が34分、深夜勤が37分とどれもほぼ変わらない時間です。傾向としては、夜勤のほうが日勤よりも残業時間が短くなることです。1時間以上残業する看護師の割合は40%と日勤のほうが多く、夜勤で1時間以上残業する看護師は10%~20%ほどです。
身体にかかる負担の違い
身体にかかる負担は、2交代制でも3交代制でもそれなりにあります。2交代制は勤務時間が長いため業務中の負担をより重く感じるかもしれません。3交代制は勤務時間が短いこともあり、業務中の負担は2交代制ほどには感じられないかもしれません。ただし、2交代制は勤務時間が長いぶん勤務日数は少なく、仕事から離れたら休める時間が多いのが特徴です。3交代制は勤務時間が短いぶん勤務日数が多く、休日もそれに伴う頻度です。日勤と夜勤のローテーションになるのは2交代制も3交代制も同じですが、完全に昼夜逆転する2交代制よりも、準夜勤を含む3交代制のほうが生活リズムを整えやすいと感じる人もいるかもしれません。1回の勤務の身体的負担をできる限り軽くしたい場合は、3交代制を採用している病院のほうが適しているといえます。