なぜ3交代制が推奨されているのか

推奨されているのは3交代制

看護師の夜勤は2交代制と3交代制で勤務時間が大きく異なるため、どちらの働き方を選ぶかで生活が大きく変わります。日本看護協会は、夜勤の勤務時間が短い3交代制を推奨しています。では、なぜ3交代制のほうが望ましいのでしょうか。

推奨されているのは3交代制

推奨されている3交代制とは

日本看護協会が推奨している3交代制は、「3交代の正循環」と呼ばれているシフトの組み方です。3交代の正循環でシフトを組むと、前の勤務が開始されてから24時間以上経過した後に次の勤務が開始されるシフトになります。つまり、日勤が8:00からだとすれば、次の勤務開始は翌日8:00以降、準夜勤が16:00からだとすれば、次の勤務開始は翌日の16:00以降というシフトです。このようなシフトが推奨される理由は、生活リズムを調整しやすいからです。3交代の正循環で組むシフトの基本は、「日勤→準夜勤→休み→深夜勤」です。勤務日が連続する場合、勤務開始時刻を前回の勤務日より遅くします。これにより、人間の生体リズムを狂わせることなく、勤務間隔を12時間開けることも可能になります。
3交代の正循環とは反対に、「日勤→深夜勤→準夜勤→休み」というシフトにすると、日勤開始から24時間後は深夜勤の業務中となり、逆循環になってしまいます。この方法では十分な休息が取れないまま次の勤務になり、心身の負担は積み重なるばかりです。日勤の次が深夜勤なら患者さんの様子を継続的に把握できるメリットもありますが、心身の疲れからくる集中力の欠如などのデメリットも考慮に入れて考えなければならないでしょう。3交代の正循環で組まれたシフトだと、休日明けに深夜勤となる日もあります。患者さんが起きている日中の様子を把握しにくいなどのデメリットはありますが、申し送りを丁寧に行うなどで対処できる問題です。

推奨されている3交代制とは

3交代制は十分に休める?

3交代の正循環で組まれた「準夜勤→休み→深夜勤」というシフトだと、準夜勤後の休日が24時間以下になってしまいます。残業ありの準夜勤であれば、その時間はさらに少なくなってしまうでしょう。睡眠時間や深夜勤前の仮眠時間などを除けば、休日の自由な時間は10時間程度になる可能性もあります。これを多いと思うか少ないと思うかどうかは個人の主観によるところが大きいのですが、連休を作ることで休日の時間の少なさはカバーすることができます。日本看護協会はこの点をふまえ、3交代制の深夜勤後はできるだけ連休とすることを推奨しています。公休で連休を作ることが難しい場合には、有給休暇を組み合わせて連休を作るという方法も推奨されています。いくつかの問題点はあるものの、シフト間隔が開いている3交代制のほうが総合的に見て看護師の身体的負担は軽いことがわかります。疲労回復が早ければ休日がただ休むだけの日にならず、自由な時間を活動的に過ごすことができるでしょう。

3交代制は十分に休める?

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